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アエロタクト扇澤さんが、X-Alps アスリートのレンジェンド「機関車トマ」ことトマ・ココネアさんを連れてグランボレへきてくれることが決まり、日欧の X-Alps アスリートのレジェンド来場で急遽開催することとなったグランボレでの Hike&Fly レース。

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スタッフ一同、運営者としてちょっと緊張しました。
こんな最高の機会と素材を与えてもらって...料理人なら鮮度極まりない食材を前に捌くこともですらできず腐らせても、まずい料理を出しても失格....

参加をされた選手の皆様、観戦に訪れていただいた皆様、如何だったでしょうか?
楽しんでいただけましたでしょうか?

皆様の声を聞く前に、運営をしつつ観戦をしていた我々の思いを最初に書いてしまいます。
すごい楽しかった。。。来年また是非、開催したいです。今度は、自分が出場したいななんて...

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この初めての試みに果敢にチャレンジしてくれた精鋭たる選手の皆様の姿を残したく、また、運営する側の思いも含めてこの楽しさを多くの人に伝えくて当日のレースレポートをまとめます。

【当日のコンディション】
グランボレ・クラブコンペ 2017 最終戦と併催されたこのレース。
前日までの天気予報は雨で、クラブコンぺのタスクレースは早々にキャンセルとなります。前線の影響により天気が読みづらいものの、雨は遅くともお昼にはあがり、テイクオフの霧が晴れれば午後からなんとか飛べるにではないかという予測。

レース当日の朝はこんな感じ。
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接地逆転層がきつそうなものの、雨は上がっており霧もそんなにキツくない。
霧がはれても、雲底は低く山頂ギリギリ。通常営業のスクールなら基礎練習はできそうな感触。そして、Hike&Fly レースなら短い距離なら成立させられそうでした。

【レース内容】
レース当日朝、出場選手を含めた大会ブリーフィングを終えて確定した競技内容は、下記の通り。ハイクのあと1つのパイロンを取得してランディングへ帰着するシンプルな内容。

1.「ランディング」から、所定のルートで「テイクオフ」までハイク
2. 離陸をしたら西北約 2km の「桃園 LD」パイロンを TP として取得しターン
3. 南東1.5km 先の「ランディング」に帰着する

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(D61: テイクオフ、A27:桃園 LD、A01:ランディング、A25-A20-A02L:公式緊急ランディング)

コンディションに応じて事前に検討しておいたレースパターンのうちの一つです。
雲底ベタベタなこのコンディションだと、パラグライダーでのフライトで「桃園 LD」TP まで到達できても、「ランディング」まで到達できなければ、緊急ランディングをしてその場から機材を担いで農道を走って「ランディング」まで帰着しなければならない、Hike&Fly+more。

そして、「桃園 LD」TP 取得条件については、グランボレ・クラブコンペの定番ルール「グライダークラスによるシリンダー半径のハンディキャップ(EN-A:600m, EN-B:400m, EN-C:300m, EN-D以上 200m)」を適用する。

本日の主役の一人日本のレジェンド扇澤選手からは「あぁ、はいはい大丈夫ですよ」と、いつも通り涼しく承諾いただき、もう一人の主役トマ・ココネア選手に内容を説明いただく。

「え?ってことは...」とレギュレーションを説明するとすぐに機材選択とレースプランを考え始める選手、しつこく「本当にやるの?」と何度も確認する選手、「Fly の後に走ることなんてキイテナイヨ(笑)」「ハンディキャップってなんだよ(笑)」等々、様々な反応と声をいただきましたがこれにて確定です。

【レース前の選手達の作戦立案】
今日のコンディション、ハイクルートの勾配と距離、「テイクオフ」から「桃園 LD」までの距離、ターンしてからの「ランディング」までの距離、そして、グライダークラスによるシリンダー半径のハンディキャップ等を考慮しながら、レースプランを練る選手たち。

狙うはもちろん、ハイク後に「テイクオフ」からフライトで「桃園LD」をパスして一筆書きでの「ランディング」への帰着。ただし、このコンディションなのでそれなりに飛ぶグライダーでも、「ランディング」まで戻るのはそれなりに難しい。

さらに、飛ばそうとグライダークラスをあげればハイク時の重さを伴うだけでなく、「シリンダー半径のハンディキャップ」も喰らう上に、万が一ランディングに届かなければ、緊急ランディング後のゴールのランディング帰着までのジョグにも重さが伴う。担ぎ上げ無しでの参加や、ハイカーとパイロット別でのチーム参加のパイロットも、ここだけは同条件。

選手に選択肢を与え、よりレースを面白くしてくれたのは、アエロタクト扇澤さんがレースのために試乗機として持ってきてくれた「Gin Gliders」の超軽量のグライダーとリバーシブルハーネス / バッグ「Yeti 4」「Yeti convertible」 でした。

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グライダーとリバーシブルハーネス合わせても5kg 以下。この条件でのレースにぴったりな機材に、もともと使う予定だった選手はもちろん、担ぎ上げ無し予定で通常機材を利用する予定だった選手も Aクラスのハンディキャップと緊急ランディング後にジョグをする可能性を想定し俄然興味を示し、急遽ハーネスのフィッティング大会が繰り広げられました。
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(Gin Gliders「Yeti」の利用を元から決めていた東軒選手と Skyman 「Cross Alps」とリバーシブルハーネスで参加した上田選手)

日本のレジェンド、扇澤選手は「Yeti 4」 とリバーシブルハーネスよりさらに軽量な山岳用の 「Yeti」ハーネスらしきもの。
欧のレジェンド、トマ・ココネア選手は「Advance Omega X-alps」と「1kg」と言っていた X-Alps 用の Advance ハーネスで参加。スタート前に、ハーネス下部の擦り切れをリペアテープで一所懸命補修していた姿が非常に印象的でした。

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そしてもう一人の注目は、フィールドジョイから急遽参加することになった長島信一選手。黎明期から日本のパラグライダー界を支えたプロの一人。パラグライダーの世界選手権やW杯の出場経験だけでなく、2011年にはサポーターで RedBull X-Alps に参加している X-Alps を知る男。レースのレギュレーションを聞いてから、レースプランを立て悩まれていたようでしたが、結局グライダーは「Little Cloud GYPS(22)」を選択。機体重量 3.5kg ながら、アスペクト比 7の EN-D クラス。軽量なリバーシブルハーネスや同じく軽量なヘルメットとあわせて総重量を抑えながら「飛ぶ」ことを選択し、「桃園」TP のシリンダー半径のハンディキャップを喰らっても、「ランディング」ゴールまでフライトで戻ってくる一筆書き狙いであることが明確にわかる選択でした。

スタッフが配置につくと、テイクオフ東側にはガスがかかっているものの飛行想定コースは目視できるため 11:30 からの競技開始を決め皆スタートを待ちます。(つづく)

((Hike&Fly 鉄人デモレース・レポート目次))
1.【Gin Gliders Yeti Day !!】Hike&Fly 鉄人デモレース・レポート
2.【トマ・ココネア、圧巻のハイク!!】Hike&Fly 鉄人デモレース・レポート
3.【Gin Gliders Yeti 躍動!】Hike&Fly 鉄人デモレース・レポート

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