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足尾周辺の空域制限・フライマスターで対応してみよう!

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本ブログでもご案内させていただいています、足尾周辺エリアの空域制限についてのお知らせです。
ユーザー様が多い、フライマスターでどのように対応が可能かどうかをご紹介します。ただし、、
※1 データは間違いなく転送できましたという段階です。
※2実際にフライトして稼働状況を確認できたわけではありません。
以上の注意点というか課題は残っていますのでご了承ください。
スクリーンショット 2019-12-26 14.03.33


.侫.ぅ襪離瀬Ε鵐蹇璽鼻紛域制限データ)前回と同じです。
ソラトピア 様の「Airspace ルール」の紹介ページから、「AirSpaceJPN-soratopia20191014.txt」のファイルをご自身の PC等にダウンロードしてください。ファイルは、ソラトピア 様ページのここにあります。
ファイル指定


PCもしくはMacにUSBでつなぐ
ここがいきなりのつまずきポイントなのでめげずにいきましょう。いくつかの手順が必要です。
フライマスターをPCないしMacにつなぐためのUSBドライバをダウンロードしてインストールしておきます。最近Macだとダウンロードしたファイルやドライバにいちいち安全性が確認できないため開ませんという警告画面が出てつまづきます。どうしても気になる人はここで作業をあきらめてグランボレショップまで。
スクリーンショット 2019-12-26 14.18.13

無事インストールできたら次の準備へ。


FLYMASTERの管理やカスタマイズを行うためのソフトウェア、デザイナーをダウンロードしてインストール。
スクリーンショット 2019-12-26 13.39.31

このデザイナーというソフトウェアが肝心要ですので、がんばりましょう。Macの場合は赤丸のファイルを、Windowsの場合はそれぞれのPCに応じたファイルをダウンロードしてインストールします。

ぅ妊競ぅ福爾魑動してフライマスターをUSBケーブルで繋いでみよう!
スクリーンショット 2019-12-26 13.38.40

スクリーンショット 2019-12-26 13.38.21


イ茶にしよう。
スクリーンショット 2019-12-26 14.40.36

ここまでがんばったあなた。いやブログを読んでくれただけでも素晴らしい。
一息入れてカフェラテでも召し上がってください。

Δ弔い任忘膿靴離侫 璽爛ΕД△砲靴討きましょう。
先ほどのフライマスターのウェブページから最新のファームウェアをダウンロードしておきます。アップデートは意外に簡単です。
スクリーンショット 2019-12-26 14.44.58

これを選択して、先ほどダウンロードした最新ファームウェアにしてもらいましょう。

Ф域制限ファイル(AIRSPACE)を反映させよう。
スクリーンショット 2019-12-26 14.45.20

同じように、このメニューからこれを選択して、一番最初にダウンロードした空域制限情報のエアスペースファイルをフライマスターにアップロードします。

これで完了です!

この次はきちんと動作状況まで確認してみなさまにお伝えしますね!
正規代理店のエアハートさんにも確認していますが、随時最新のサポート状況を教えていただけるとのことでした!いや、面倒だよ。わからないよ。そんな方はグランボレショップまでお持ちください。できる限りご対応いたします。







足尾周辺のエアスペース・ルールと Skytraxx 3.0の設定について

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唐突ですが、この冬〜春(2019年1月以降)につくば・足尾方面に飛びに行かれる方にご連絡です!

一部の方はご存知の通り、つくばの足尾周辺(八郷町)のパラグライダーの各フライトエリアでは、2019年7月よりエリア周辺の上空が羽田空港に着陸する航空機の飛行経路になったことに伴い、航空機とのニアミスを避け、エリアの安全と自由飛行を守るため、高度制限等をもうけた自主規制のフライトルールの策定を行っています。

同地域にある代表的なパラグライダーのフライトエリアである「ソラトピア 」様でも、周辺の7つのスカイスポーツ団体で協議し、共同で自主規制のフライトルールとして「Airspace ルール」を設けており、下記の通り発表をされています。
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「ソラトピアAirspaceルール」より
ソラトピア様をはじめとした、足尾周辺(八郷町)のパラグライダーの各フライトエリアへ行かれる際には、安全管理のため本ルールを十分に理解の上、安全で楽しいフライト管理を心がけてください。

また、上記でも案内をされている「GPS の空域アラーム設定」の上でのフライトを強く推奨いたします。(実際のフライトをされる際には、各エリアのルールに従ってください)

下記に、現在グランボレが販売している GPSバリオ「Skytraxx 3.0」を例に取り、「Airspace ファイル」の設定方法をご案内させていただきます。

本ルールは 2020年1月より正式に施行され、恒例の「XCキャンプ」含め、ソラトピア 様での XCフライトの際には空域アラームの設定が必須とのことですので、ご留意ください。

【Skytraxx 3.0 での「Airspace ファイル」設定方法】

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ソラトピア 様の「Airspace ルール」の紹介ページから、「AirSpaceJPN-soratopia20191014.txt」のファイルをご自身の PC等にダウンロードしてください。

ファイルは、ソラトピア 様ページのここにあります。
ファイル指定


Skytraxx 3.0 を PC等に接続

いつもの通り、Skytraxx 3.0 を、上記ファイルをダウンロードした PC等に接続してください。 PCへの接続方法のご説明は、今回は割愛させていただきます。ご不明な場合は、スタッフまで!

Skytraxx 3.0 への「Airspace ファイル」のインストール(Mac版)

PCのファイルシステムで見える Skytraxx 3.0 のフォルダの「Airspace」フォルダに、上記でダウンロードした「AirSpaceJPN-soratopia20191014.txt」を設置してください。

Skytraxx 3.0 のフォルダ構成とファイルはこんな感じになります。(赤丸でかこった部分)
フォルダ指定


ちなみに、ソラトピア XCキャンプ等に参加される方は、ソラトピア 様の案内ページから「画像・Waypoint・Airspaceなども含めたZipファイル」の方をダウンロードいただき、「waypoint-soratopia20181104.wpt」等のファイルを、Skytraxx 3.0の「waypoints」フォルダに設置しておくと、参加当日とっても飛びやすいかもしれません。詳細はスタッフまで!

こ稜

Skytraxx 3.0 を PC 接続から外し、通常の状態で立ち上げてください。

左ボタンを1回押しで「Main Menu」を表示 > 「Programs」> 「Map Flyover」で、マップを表示させてください。

こんな感じです。ちょっと写真がナナメってる...ゴメンナサイ。
st3

Map Flyover にすると、最初はこんな感じで画面が真っ白ですが、しばらくすると地図が表示されます。ガマン、ガマン。
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地図が表示されたら、Skytraxx 3.0 の「下ボタン」をおして、地図をできるだけ大きな表示にしてください。そして、本体を傾けて足尾方面が表示されるようにあわせてください。

足尾方面をみて、こんな感じ(ソラトピア 様の案内の「Airspace詳細画像」にある通り)に Airspace が表示されていれば OK です!
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あとは、XCフライト本番を安全に楽しみましょう。

警告音がなったときの Skytraxx 3.0 の画面表示の写真が撮れていませんが、けたたましい音の警告音と英語でのアラート表示がされます。(私も、まだ1度しか経験がなく、今度機会があれば撮影をしてみます。制限空域にあえて入ってテスト?)

空域ごとの高度制限を理解しつつ、万が一アラート音が鳴って警告表示がされたら、速やかに「高度を下げて制限空域を離脱する」ということでお願いします。指定高度に侵入する前にも、地図上で Airspace 内にいることが表示されますので、地図画面もあわせて参照ください。

また、XC Track でも、同様のファイルで「GPS の空域アラーム設定」が可能です。時間があれば、設定のうえで改めてこちらのブログでご案内をさせていただきます。(が、XC Track は「ピンッ」とい警告音がするだけで気が付きにくいということなので、お持ちの方は対応している GPSバリオの利用を推奨いたします)

Skytraxx 2.0 〜 2.1、Flymaster の対応状況や設定方法については、確認のうえ随時ご案内いたします。

ではでは〜。ご質問があれば、スタッフまで!

狙い目かそれとも無駄足か?

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ライバルを尻目に得点を伸ばすか?


明日の天気予報は既に皆さんご存知のとおりですが、せっかく始めたので準備してます。
もしもですよ。もし、成立するとなると競争率が相当低く、順位得点は上位になるのは必然か?
記録を残すためのレギュレーションは失敗さえしなければ良いのと、計測用のメジャーが20mなのでそこに入れば良いのでビギナーでも十分、いやビギナーとクラスA初級機が条件にハマった時が最強という噂もありますぜ。

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上手い人が勝つかどうかわかりませんので、あえて言います。
「やってみる価値ありますぜ!」

ただし、不成立の場合はすみません。
いやむしろ不成立でも怒らないでくださいね。

 それではみなさん。ミニアキュラシーでお会いしましょう!

なぜ。いま。ミニアキュラシーか?

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なぜ。いま。
侮ってはいけません。やってみると、意外に難しく、上手くできたか失敗したかがすぐにわかるので挑戦する価値はありますよ。僕の好きなガンダム風にいうと「やってみる価値ありますぜ!」
ちなみにこれは、本日の僕のチャレンジです!



もちろんターゲット狙っていますが、ご覧の通りです、、

上手い人が勝つかどうかわかりませんがもう一回言いますよ。
「やってみる価値ありますぜ!」

ちょっと真面目な理由について。
 操作性に優れ、めったに潰れたり失速したりすることがないから気付きにくいのですが、皆さんの使用しているパラグライダーは確実によく飛びます。単純な滑空比だけなら、7、8年前の競技用グライダーに匹敵します。ランディングが難しく感じるのは極々当たり前のことなのです。
 さらに、フライト本数はいかがですか?ソアリング性能は確実に向上しているのでサーマルに対する技術や感覚などは磨かれていると思います。一方で難しくなりつつあるランディングアプローチに対する感覚はどうでしょうか?
 それでも皆さんやっぱりパラグライダーは面白い!そう言いたいですね。なので、楽しみながらついでに練習していきましょう。
 第1回の週末の天候は微妙ではありますが、ちょっとしたテクニックやコツ、攻略方法などについてお話ししましょう!

 それではみなさん。ミニアキュラシーでお会いしましょう!

パラグライダーの航空力学 その5

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パラグライダーの航空力学その5、今回はパラグライダーにかかる抗力の種類について考えてみましょう。
抗力1

パラグライダーにかかる抗力は、翼にかかる抗力、ラインにかかる抗力、パイロットとハーネスにかかる抗力などがあります。航空力学でみると、上の図のように抗力の発生原因で分類すると、パラグライダーの場合は有害抗力と誘導抗力の2つに分類できます。
抗力2

有害抗力というのはいわゆる形状抗力ですが、上の図のように断面が円柱状の場合、流れの後方にカルマン渦という渦ができることによって抗力が増大します。この抗力は同じ断面積で見ると、流線形の物体の8倍程度になると言われています。パラグライダーではラインやパイロットの体が形状抗力を起こしやすくなります。ポッドハーネスによって、体を流線形に近づけることによって、形状抗力は減らすことができます。逆に、スタンディングポジションをとると、体の断面積が増えて、形状抗力は増大することになります。
抗力5

誘導抗力というのは、上の図のように翼端部分に下面から上面に流れる渦ができることによって、抗力が発生するものです。誘導抗力を減らすためには、翼のアスペクト比を上げて翼端渦の影響を減らすという手法があります。しかし、アスペクト比があがるとつぶれた場合などの安定性が悪くなるため、いわゆる上級機という形になります。
抗力4

総合するとパラグライダーの抗力は主に有害抗力と誘導抗力の2種類ですが、飛んでから変えられるのはパイロットの姿勢とブレークコードの迎え角操作くらいです。抗力を減らして滑空比を大きくする、抗力を増大させて滑空比を小さくするといった操作でフライトをコントロールできます。また、グライダーやハーネスの選定、セッティングによって、ある程度滑空比も変わることがわかります。

パラグライダーの航空力学 その4

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 パラグライダーの航空力学その4、今回は旋回の力学について考えてみましょう。
旋回1
 
 パラグライダーで旋回をする場合は、上の図のように旋回したい側のブレークコードを30冂度引くと、内側にバンクがかかって旋回が始まります。パラグライダーのブレークコードの片側を引くと、片側の揚力と抗力が増大します。これにより、内側の翼が速度を落とし、内側へ向くヨーイングの動きが起こります。内翼の揚力も増大しますが、パラグライダーの翼はアーチが深くかかっているため、翼の揚力を内側に向ける方向に働き、ブレークコードを引いただけでも内側にロールがかかるようになります。
旋回2

 ロールがかかりにくいグライダーの場合は、ハーネスの中でパイロットが内翼側に体重移動をすることにより、ロールがかかりやすくなります。このため、旋回する場合には体重移動をしてからブレークを引くのが一般的です。グライダーの旋回特性がわかってくると、体重移動をしないでブレークを引いたり、外翼方向に体重移動をしたまま内側のブレークを引くような場合もあります。自分のグライダーの旋回特性を把握することは重要なことです。
スパイラル1

 パラグライダーはバンクをかけていくと、遠心力がかかって、対気速度と沈下速度が増していきます。パラグライダーは比較的バンクをかけなくても旋回ができますが、小回りをするためにはある程度のバンクが必要になります。高度処理やサーマルソアリングのような旋回半径と沈下速度の兼ね合いが必要な場合には、バンク角が20度から30度程度が適切と言われます。バンク角が45度程度になると、対気速度と沈下速度が増え、遠心力によってスパイラルという加速した旋回状態に入ってきます。このためもあり、バンクのかかった旋回では加速しすぎないように外翼のブレークを10冂度引いてコントロールする必要が出てきます。
 これをアウトブレークといいますが、特にスパイラルやフィギアエイト、サーマルソアリングなど旋回のコントロールが必要な場面では重要になってきます。旋回でバンクがかかり90度程度向きが変わってきたら、アウトブレークを引き、バンク一定、速度一定で沈下の少ない旋回を練習すると良いでしょう。

パラグライダーの航空力学 その3

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 パラグライダーの航空力学その3、今回は翼の迎え角を変えることによる影響、特にポーラーカーブについて考えてみましょう。
揚力、抗力

 一般的な翼は迎え角を変化させると、上の図のように揚力と抗力の比率が変化します。迎え角が下がると抗力は減少し、揚力も減少します。迎え角が上がると、抗力は増大し、揚力も増大しますが、失速角といって、おおむね迎え角15度程度になると、揚力が急激に減少します。
失速

 失速角になると、上の図のように翼上面に空気の流れが剥離し、乱流を生じるようになります。このため、空気抵抗が大きくなり、翼が前に進まなくなって、下方向に沈下するようになります。パラグライダーでは、フルストールといって、ブレークコードを大きく引いて失速した場合は、翼から空気が抜けて大きく沈下していきます。ブレークコードを引きすぎないようにすることも重要ですが、失速は迎え角が大きくなることによって発生するということに注意が必要です。つまり、ブレークコードを引く量だけではなく翼の迎え角が大きいと失速する場合があるということです。
ポーラーカーブ
 
 翼の迎え角が変化することにより、揚力と抗力の比率が変化し、それによって滑空比や滑空速度も変化します。これをグラフにプロットしたものが、ポーラーカーブです。翼の揚力と抗力の比率が最良になる速度を最良滑空速度といいます。パラグライダーでは無風であれば、ブレークコードをほとんど引かない状態か、アクセルを20%程度踏んだところが、最良滑空速度になるように設計されています。このため、無風のコンディションでフライトしているときは、最良滑空速度でフライトするともっとも効率よくフライトできます。
ポーラーカーブ3

 最良滑空速度は風によって、変化します。上の図のように、向かい風や下降風の際はアクセルを踏んだりして、速度を出したほうがよく、追い風が上昇風では最小沈下速度程度に速度をゆっくりにしたほうがよいといえます。ただし、風が荒れているようなときや対地高度が低いときはアクセルを踏んだり、ノーブレークにすると翼が乱気流で大きくつぶれるリスクがあるので、注意が必要です。パラグライダーのフライトでは最良滑空速度よりもまずはつぶれないように、グライダーをコントロールすることが優先です。

パラグライダーの航空力学 その2

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 パラグライダーの航空力学その2、今回はパラグライダーの安定性について考えてみましょう。パラグライダーが安定して飛ぶためには、ピッチ、ロール、ヨーに対しての安定性が必要になります。 
スパイラル3

 パラグライダーのピッチ、ロールには重心が下にぶら下がっていることによって、振り子安定が働いています。振り子安定によって、ピッチ、ロールは上の図のように、傾いた状態になると、重心が空力中心の下に戻ろうとする復元力が働きます。復元力だけだと振り子運動が続いてしまうので、空気抵抗などで減衰力が働くと、ピッチもロールも傾きのない状態に安定していきます。
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 ピッチに関しては空気力学的な安定性もあります。上の図のように、通常のパラグライダーでよくあるのは2の翼のキャンバーが上に反っている形で、揚力を効率よく発生させる設計に多くみられます。この形の場合、ピッチの特性としては迎え角が小さくなると迎え角を下げようとし、迎え角が大きくなると迎え角をあげようとする不安定なモーメントが働きます。
 モーターパラグライダーなどでは4の形でリフレックス翼という断面形を採用しているものもあります。この形の場合、キャンバーが前側では上に反っていますが、後ろ側で下に反っているので、これがピッチを安定させる水平尾翼の役割を果たし、ピッチが上がるとピッチを下げようとし、ピッチが下がるとピッチを下げようとする効果をもたらします。
ナイロンロッド

 このリフレックスと同じような働きをすると言われているのが、最近よくあるナイロンロッドやシャークノーズの入ったリーディングエッジです。リーディングエッジの丸い部分にナイロンロッドを入れることにより、迎え角が大きくなった時には迎え角を下げるように、迎え角が小さくなった時には迎え角を大きくするように働きます。
 しかし、これらの空力的な安定性や振り子安定による安定性もすべて限界があります。乱気流やつぶれ、失速に入った時などは、急激なシューティングを起こしたり、グライダーによってはローリングの動きが続いてしまったりする場合もあります。個々のグライダーの特性については、グラハン練習をしたり、穏やかな風の時に少しずつ試したりして理解していく必要があります。

パラグライダーの航空力学 その1

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 パラグライダーの操縦や安定性の原理を理解するための航空力学を考えてみましょう。パラグライダーはどのような原理で飛べるのか、どのような力学特性で操縦しているのかを考えてみましょう。
力のつり合い

 パラグライダーは力学的な力のつり合いとしては、パイロットの体重に装備を加えた全装備重量分の重力に対し、上方向に空気力という力が働いて、作用反作用の関係でつり合っています。空気力はいわゆる揚力と言い換えてもよいのですが、翼から発生する空気力学的な力で鳥や飛行機と同じく、翼が空気中を前に進んで空気を下に押し下げることによって発生します。
LIFT

 揚力の発生する原理は上の図のように、翼の前から後ろに流れる空気が上面で流れが速くなり、ベルヌーイの定理によって、圧力が低くなります。この上面の圧力低下と下面の圧力上昇によって、上向きへの揚力が発生します。パラグライダーの場合、斜め下に滑空しながら飛んでいるので、空気力のうち滑空方向に垂直に働く成分を揚力、滑空方向と反対方向に働く成分を抗力に分解します。最初の図からもわかるように、揚力と抗力の比率が滑空角に影響することがわかります。揚力に対して抗力の比率を減らしたほうが、滑空比が良くなることがわかります。
 パラグライダーの前進力は重力に比例するため、重力が一定であれば、前進速度も一定になります。ノーマルタイプのパラグライダーだと、ブレークコードを操作しないときの前進速度は時速30km程度、沈下速度は毎秒1m程度になります。ブレークコードを引いたり、アクセルを操作したときには、迎え角が変化し、これによって揚力と抗力の比率が変化するため、前進速度や滑空比が変化します。
断面形

 パラグライダーの翼の断面形は最初の図のような流線形になっており、空力中心という空気力と重力が釣り合う作用点はおおむね前から25%程度の位置にあります。これは、尾翼のない滑空機には特に重要なことで、空中で失速した場合も重心が前にかかることによって、翼が前進して滑空状態を回復できるようになっています。またパラグライダーは翼の空力中心の下に、重心であるパイロットがぶら下がることによって、振り子安定があるので、翼の迎え角が一定に保てるようになっています。
 パラグライダーは以上のような原理で、飛行機と同じく翼で飛んでいますが、速度がゆっくりで安定性が高いため、初心者でも比較的操縦しやすくできています。

フライトプランの作り方 その7

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フライトプランの作り方その7、今回はスパイラル練習のフライトプランについて考えてみましょう。スパイラルの練習はフィギアエイトの練習をしている人はイメージしやすいと思います。
スパイラル4

スパイラルと通常の旋回との大きな違いは、スパイラルは旋回が加速し、遠心力がかかることによって、振り子安定が働かなくなり、バンクがかかったまま水平飛行には戻らなくなります。グライダーや状態によっては、旋回が加速しすぎて、遠心力で見かけの重力が大きくかかる場合もあります。高度に余裕をもち、インストラクターから適切なアドバイスを受けながら練習する必要があります。
スパイラル1

スパイラルの練習をする場合は、対地高度を300m以上確保し、およその目安の周回の回数を決めて練習を始めます。初めての方は、1周だけで離脱、習熟して来たら2周、3周と増やしていきます。最終的には降下手段として、毎秒8mくらいの降下が安定してできるのが理想的ですが、初めから大きな沈下になるとリスクが高いので、少しずつ習熟していくようにしましょう。

 スパイラルの操作要領は、まず遠くに目線を置き、左右どちらか旋回方向を決めて、体重移動とブレーク操作をやや大きめにロールインの操作をします。90度程度でロールインが決まり、180度程度で旋回の加速が始まるのが理想的です。加速が大きくなりすぎないように、180度程度で外翼のブレークを10冂度引いて、バンクの維持に入ります。
スパイラル2

 ロールアウトする場合は、内翼のブレークを戻すか、外翼のブレークを引いてロールアウトのきっかけを作ります。ロールアウトのきっかけができると、バンクが大きく速度が速い状態から、バンクが小さく速度が遅い状態に戻るため、速度のエネルギーが上昇に変わって、グライダーが急激にロールアウトして、ピッチアップし、その後ピッチダウンするという動きを起こします。強いスパイラル旋回からロールアウトする場合は、急激にロールアウトしないようにする操縦をしたほうがより理想的です。
 ロールアウトをゆっくりにするためには、ロールアウトのきっかけができたら、もう一度内側のブレークを引いて、急激なロールアウトが起きないようにします。ここでも、フィギアエイトと同じく遠くに目線をおき、ライザーを通して地平線をみるようにして、バンク角とピッチの動き、スピードの変化や遠心力のかかり方を把握しながら、操縦するということが重要です。
 スパイラルは降下手段として、練習することも重要ですが、旋回の基本的な原理として、旋回が加速することがあり、その傾向を把握しながら操縦するという意味で、サーマルソアリングや高度処理など幅広く使える旋回技術の応用としても役立ちます。

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